【擁壁】高低差のある土地の売却について【盛土】


不動産査定18

土地の形が特殊だったり坂の途中にある場所などは、自分が所有している土地自体にも高低差があるかもしれません。親から譲り受けたりして自分で住んでいても土地を有効活用しづらく、土地の売却を検討することも考えられます。

また、そういった時に土地の査定額は大変気になりますが、やはり平らな土地でないと買い叩かれる可能性はあるのでしょうか。

建築基準法改正前の建物は要注意!

実は、建築基準法から大きく外れていると土地を売却する前に工事が必要になる可能性が出てきます。

建築基準法は1981年と2000年に大きく改正されていますが、1981年までに建てられた家の中には自宅の下に駐車場を作る様式を取っている場合があります。

それこそ坂道の途中だったりしてこのような建て方をしていたのですが、そういった場合は土地の高低差が大きすぎる可能性があります。そして、若い頃は大したことがなかった高低差も、高齢になってその高低差にある階段を上がるのが大変になって売却を検討するケースが増えています。

擁壁に注意!

擁壁とは、土地の崩壊を防ぐ目的で石やコンクリートブロックなどを用いて作られた土留めのための壁です。道路よりも土地が高かったり、隣の土地と自分の土地に高低差がある場合などに作られます。土はある程度積み上げても「安息角」を超えない範囲であれば崩れませんが、この「安息角」を超える高低差の土地では擁壁が必要です。

擁壁が無いと横からの圧力で斜面が崩れてしまう可能性があるので、擁壁は土地の形を守るためになくてはならないものです。そして、この擁壁には注意が必要です。実は、建築基準法が改正されてからは2メートルを超える擁壁の設置には確認申請の提出が義務付けられています。

ポイントがこの「2メートル」という部分で、建築基準法改正前に建てられた家やそもそも確認申請をしていない擁壁、検査済証が存在しない建物などは基準を超えていないか特に注意しなくてはいけません。例えば、擁壁を作る場所が無いため家の下に駐車場を作って擁壁を兼ねているケースはチェックを忘れないようにしましょう。

不適格擁壁はどうなるの?

建築基準法に適合していなかったり確認申請をしていなかったりする不適格擁壁は、老朽化すると倒壊などの危険性があります。

そのため、高低差のある土地を売却する場合は、検査済証などがなかったりすると土地の査定が下がってしまう可能性があります。

また、査定の際には擁壁がひび割れていないか、目地の上下にズレがないか、擁壁がたわんでいないかなどを実際に見てチェックされます。さらに、擁壁には水を逃がすための水抜き穴が必要なのですが、これがないと土地の排水機能が下がって倒壊する可能性があります。

また、擁壁が必要な土地の中には宅地造成等規制法や崖地条例などによって対策が必要となることもあります。例えば、擁壁を新しく作ったり、補強工事を行ったり、崖地から数メートル離して建物を建てるなどの行政指導があったりします。

すると、売却のために擁壁を作り直すのに数百万円もかかったり、そもそも崖地から数メートル離すと残りの土地が狭すぎて家を建てられなくなるといったこともあり得ます。

盛土に注意!

土地を造成する時、盛土や切土をする場合があります。盛土とは、土を盛って敷地を造成することです。切土とは、地面の土を切るようにして斜面を削り、高低差のある土地を平らにする方法です。そして、切土と比べて盛土は地盤が弱いことが多いです。

そのため、盛土で造成をした土地では特に、地滑りや崖崩れなどが発生することも考えられます。しかも、大規模造成によって盛土をされている土地は、一見すると盛土がされているかわからないことが多いです。

よって、自分の土地が大規模盛土で造成されたかわからない時は自治体に確認することをオススメします。自治体の中には「大規模盛土造成地マップ」というものを公表している地域があるので、これをチェックすると自分の土地が大規模盛土で造成されたかがわかります。

しかし、大規模盛土造成地だからと言って必ず地滑りや崖崩れが起こるわけではなく、きちんとした対策が取られているところもあります。

そのため、何らかの対策が取られていない場合は危険性を考慮して売却を検討するケースがあります。

『土地を売却したときは仕入税額控除を確認し対策を立てよう』

重要事項説明書について

もしも大規模盛土造成地の土地を売買する場合、重要事項説明書には記載されていない可能性があります。なぜなら、宅地建物取引業法上で記載の義務が定められていないからです。しかし造成宅地防災区域と言って、造成された宅地の中で地震などによって地盤が滑り動いて災害が発生する可能性の高い地域などについては記載が義務付けられています。

2006年に改正宅地造成等規制法が施行されましたが、これによって造成宅地防災区域が指定されるようになりました。これは、都道府県知事や政令指定都市の市長が指定するものです。宅地造成工事規制区域外で造成された宅地の中で、地震などによって地盤が損傷したり崖崩れや土砂流出の危険性がある区域を指定します。

そして、その土地の所有者は災害を防ぐために擁壁の設置や改造などの必要な措置を取らなくてはいけません。また、都道府県知事などは災害を防止するために措置が必要と見なした場合、土地の所有者などに必要な措置を行うように勧告を出すことが出来ます。

また、不適格擁壁について何らかの対策をしないで売却する場合、建築確認が下りないことが考えられます。よって、その点について重要事項説明書に記載する必要があります。さらに、擁壁の修理や作り直しにかなりのお金がかかることも記載しなくてはいけません。

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高低差のある土地が売れるかは、査定しないとわからない

土地を売却する時に、高低差のある土地だからと言って査定が下がるかはわかりません。それは、不動産会社次第だからです。また、素人では土地の改良の必要性や擁壁の修理、盛土で造成された土地なのかなどを全て完璧に調べ上げるのは難しいです。

そのため、まずは複数の不動産会社に査定を出してもらい、相談することをオススメします。査定額にそれほど影響がない場合もありますし、査定額が低すぎたり擁壁の修理費用が掛かりすぎて住み続ける選択を取らなくてはいけないケースも考えられます。

しかし、それも査定をしなくてはわかりません。いきなり不動産会社に出向くのがおっくうであれば、インターネットで査定をしてくれる業者もありますので手始めに試してみるのも良いでしょう。